幸せに成長する歯科・医療経営の種と仕掛け~戦略思考と人間心理(感情理解)の実践的融合~

2020年01月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-33

あけましておめでとうございます。ジョイカレント・河原田喜義です。

さて今回は、「医療と経営の本質を貫く力」と題して、
現在の激動の社会・経済情勢からこれからの歯科・医療経営への取り組み方を考え、
ただ生き残るための経営ではなく、「主体的に生きるための経営」に焦点をあてお話します。

【1.昨今の経済時流と医療業界】

経団連が、大企業における冬季賞与の集計結果を発表しました。
昨冬比15・91%減の74万7282円。

この妥結額は、90年冬の73万8430円に次ぐ19年ぶりの低水準。
夏の賞与に続き、冬の賞与も大幅に圧縮した企業が多いため、
更なる景気の冷え込みが予測されます。

またJALの経営破綻、実質国の管理下におかれ、再建問題が国策として
大きな問題になるなど、リーマンショック以降、より身近な生活に関わる所まで
景気の冷え込みを徐々に感じられるようになってきました。

そんな中、民主党への政権交代が、改善面・課題面を含み、更に日本全体の変化を
加速していくことになることは皆さんもお感じになられているのではないでしょうか?

たとえば、子供1人当たり、月額2万6000円が支給される子供手当。
3人の子供が生まれれば、16歳までには家1建分に近い金額を支給されることに
なると言われています。

 もちろん健全な使われ方を前提に検討されているのでしょうが、財源の問題を含め、
 様々な方面でその是非が騒がれています。

 子供への教育投資熱が加速化されることを見越し、ビジネスライクに捉える方は、
 以前の確定給付金の時のようなキャンペーンを他に先駆けて行おうとする所もでてくる
 でしょうし、また消費者側でも、生活費の補填や自己の生活水準の引き上げのためなど
 消極的・利己的な利用に終始するという予期せぬことも残念ながらゼロではないと思います。

 
 医療に関するものでは、後期高齢者制度の廃止を長妻厚生労働相が明言したことから
 様々な反発も受け、新制度への移行を模索するなど、自民党政権下から政治の変化が
 朝令暮改のように行われていく、まさに激動の変化の時代といっても過言ではありません。

 様々な要因が複雑に絡み合って、医療業界を支える人たちに大きな戸惑いと先行きの
 不透明感を与えてしまっているように感じます。

 しかし、このような環境の変化に、私たちはただ翻弄されるのではなく、
 これをキッカケとしてもう一度しっかりと医療本来のあり方、すなわち「本質」を
 関わる全ての人々が見直すべき時代に入ったともいえるのだと感じています。

 これまでの常識だった概念が、必ずしも国民にとって、そして医療従事者にとっても
 最良のものだったとは言えません。

 場合によっては、積極的に常識を塗り替えていくようなアクションに向けて、
 現場の私たち自身ができることを着実に行っていくことが求められているのでしょう。

 世の中が複雑化すればそれだけ、1人1人が現場で感じているニーズ、そして現場で
 培ってきた経験や能力が活かされる場が増えてくることになります。

 医療であれ、ビジネスであれ、その本質は

 「人の役に立ち、喜びを与え、社会を豊かにする」

 ことにあります。

 自分だからこそできる形で、なにができるかを真剣に考え行動することにこそ、
 これからの時代に求められる経営を行う活路が見出されると考えます。

次回は、主体的に生きるための経営について、お話しします。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-33 はコメントを受け付けていません。
2019年12月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-32

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
早いもので2018年も残りひと月となりましたが、皆様お変わりないでしょうか。

さて、まずは前々回にお話しした「時間に関するある女性の話」をおさらいしてみましょう。
物の置き場所を忘れてしまい、毎日探し物に10分は費やしていた女性。
ある日男性から食事に誘われ「いつも遅刻するけれど、18:00で大丈夫?」と聞かれたところ、
「午前中に打ち合わせをして銀行に行くだけだから、絶対大丈夫」と答えました。
果たして彼女は約束の時間に間に合ったのでしょうか…?
今回、明らかになります。

【3.行動力と時間認識の関連性】

冒頭の女性の話に戻りましょう。
彼女は時間通りに間に合ったのでしょうか。

おそらく御察しの通り、彼女は約束の時間に間に合いませんでした。
その理由は、彼女の頭の中で
「車のキーを探す」「ATMが混雑している」など全ての作業が
「IN TIME」つまり「1枚の静止画像(写真)」のように記憶されており、
「時間がかかる」という感覚を持っていなかったことにあります。

そして彼女は彼に尋ねました。
「ねぇ、どうしてあなたはいつもキッチリ時間を守ることができるの?
とても大切なことだと分かっているのに、私にはできないの。
お願いだから教えてちょうだい・・・。」
 
彼は、ほほ笑みながらこう答えました。
「簡単なことさ。みんなが同じようにやっているかは分からないけど、
何度も習慣的に行うことは、全て時間を計っているんだよ。
そうすれば、どのような作業が1日のうちにあって、
どのくらい時間を要するのか、予測できるのさ。」
そう言われて、彼女は自分がいつもあまり時計を気にしていないこと、そして
出かける度に、なにか物を探す時間があることを彼に話ました。

すると、更に彼はこう答えました。
「1日10分か、もし君がこれまでの人生で、もう既に30年間同じ習慣を続けて
いるのだとしたら、2カ月半も「探し物」に時間を費やしてきたわけだ。
そしてこれから30年後、また君は2カ月半も探し物をするんだね。
それって、君にとって楽しい時間なのかい?」

1日       10分
1か月     300分
1年     3600分
10年   36000分
30年  108000分 = 1800時間 = 75日 ≒ 2カ月半

彼女はあわてて言いました。
「2ヶ月以上もなにかを探し続けていたっていうの!?楽しいわけないじゃない。
ねぇ、どうしたらいいと思う?」
また、彼はほほ笑んで言いました。
「しっかりと物事を整理して、効率よくあるべきものをきちんとした場所に整理することさ。」
その後、彼女は身の回りの整理をはじめ、
二度と家の中で物を見失い探すことはなくなったそうです。

時間を通じて、現在から過去を振り返り、また未来から現在を振り返る。
そして、全体の中での意味づけを変えることで、彼女は行動を変えました。
空気のように当たり前にあり、過ぎていく時間だからこそ、
振り返ることで気づいていない学びを数多く与えてくれるのです。
時間の有効活用というこの女性のテーマもそうかもしれませんが、
「時間の考え方」を有効に用いることで、
私たちはより多くの事柄を意義ある形で学べるのかもしれません。

次回は、主体的に生きるための経営について、お話しします。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-32 はコメントを受け付けていません。
2019年11月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-31

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
街路樹の彩や朝夕の涼しさに、秋の深まりを感じます。

さて前回から、
「時間の感覚をコントロールする効果 ~治療に関する理解を促進させるために~」
と題して、「時間」に焦点をあててお話をしています。
今回は、時間の感覚を応用したより効果的な治療の説明について、お話しします。

【2.治療の説明に「時間の感覚」を取り入れる】

実際の患者さんとのコミュニケーションの場面で時間の感覚をどのように応用すれば、
より効果的な治療の説明が可能になるのでしょうか?
いくつか例をあげてみましょう。

[CASE1:提案したい情報を場面ごとに違う媒体を用いて提示する]

時間は、意識の中なら静止画の状態での維持が可能ですが、
現実的には必ず流れています。
患者さんが来院されてから帰られるまでの間にも、沢山の場面が存在し、
それらは一定のプロセスを踏んで繋がっているわけです。
つまり、
「待合室に入り」⇒「診療室で治療を受け」⇒「カウンセリングルームで説明を聞く」
といった流れが存在します。

何かしら患者さんに絶対知って欲しい・理解して欲しいテーマや
おススメしたい手技などがあるのであれば、これら全ての場面で、
形を変えて患者さんに情報を提示していく必要があります。
たとえば、待合室ではポスター、診療室ではディスプレイ、
カウンセリングルームではパンフレットなど…
同じことについてこちらが話しているつもりでも、受け取る患者さんの頭の中では、
常に新しい印象や理解が深まっていきます。
そして伝えたい内容が本当に価値あることであれば、そこから患者さんが自ら
「問い合わせ」や「決断」などという方法で、必ず行動を起こすようになります。 
もちろん、提示する情報そのものが患者さんの反応を引き起こしやすく設計されていれば、
更に反応を引き起こしやすくなります。

[CASE2:治療完成後の理想模型を作成し、それに必要なプロセスを説明する]

歯科・医療の処置というものは、患者さんからすれば非常にゴールが見えにくいもの
でもあります。
それゆえに、必要以上に不安な感情や医療機関への疑心を生みやすいとも言えます。

そこで、例えば、入れ歯・インプラント・ブリッジなど欠損を伴う治療の場合、
マルモから、その患者さんに理想の治療を行った場合のお口の完成形を、
ワックスアップを用いた模型などで制作し、提示するということも効果的です。
これは、「患者さんが治療を終えた未来」を先に見せてあげることで、
そこから、現在に向かって振り返りができるという点に大きな影響力をもたらします。
マルモからまずは現状を把握し、理想模型を通じて未来の自分を知る。
そして「振り返る」ことで、どのようなプロセスを踏んで理想に辿り着くのか、
それまでに生じる課題とは何かを客観的に把握することができ、
その重要性に対する新たな気づきを得ることができるのです。

[CASE3:治療開始毎、または定期的に口腔内データを取得・管理し提示する]

今、あなたの医院に通われている患者さんの中には、数年ぶりに通われるような
再診の患者さんも多いのではないかと思います。

日本では、「悪くなって削って詰める」という流れが残念ながら一般的になっていますが、
そのような患者さんの意識を変えるためには、
これまでの治療にかかってきた経過を示し、どのような段階へ進んでいるかを示すことが、
あまりにも基本的なことですが、非常に大切な対策であるといえます。

「達人プラス」「デンタル・テン」といった患者さんの検査情報管理ソフトなど
を効果的に活用し、「BETWEEN TIME」の情報を積み重ね、
「THROUGH TIME」にして理解を促すことは、
もしもシステムとして確立できていない場合は取り組んでいただきたいと思います。
いつかまた・・・と考えているうちに、時間は経過するものです。

次回は、行動力と時間認識の関連性について、お話しします。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-31 はコメントを受け付けていません。
2019年10月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-30

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。

さて今回からは
「時間の感覚をコントロールする効果 ~治療に関する理解を促進させるために~」
と題して、「時間」を意識的に扱うことで、
患者さんへの治療説明をはじめとする「会話の説得性」を増し、
「健康へ向かって意識と行動を変化させる」方法に焦点をあててお話します。

以前私はある女性から、
時間に関する衝撃的なお話をお聴きしました。
その方は、物をどこに直したのかすぐに忘れてしまい、
探し物に毎日10分は費やしていたそうです。
ある日、女性は知人の男性から食事に誘われました。
「明後日の夕方18:00で大丈夫?」
その女性はこう答えました。
「ええ、大丈夫よ。その日は午前中に打ち合せをして、15:00に銀行へ記帳に行くだけだから。」  
すると男性がこう返してきました。
「そんなこといって、いつも大概遅れてくるだろ?もう少し遅い時間にしようか?」
すかさず、女性は答えます。
「そんなことないわよ。その日は十分に余裕があるから絶対大丈夫よ。」 
・・・
さて、この女性は約束の時間に間に合ったのでしょうか?

その答えと理由も、これから明らかになっていきます。
では、今日も楽しみながら共に学んでいきましょう。

【1.人が学び(理解)を得る構造と時間の関係】

人は時間の流れを頭の中でどのように捉えているか?
これを知ることで、普通に行う説明以上の効果を患者さんにもたらすことが可能になります。
そのために、人が時間の流れをどのように認識(記憶としてコード化)しているのか、
説明してみたいと思います。

■ 1. IN TIME   (ある「特定の時間(場面)」としての理解)

時間の認識の仕方:その1「IN TIME」です。
ある特定の場面を、あたかも「1枚の静止画像(写真)」のように記憶(保存)
される、非常に「感覚的な方法」です。

このような認識において、ある物事は象徴する1つの場面に凝縮され、
「プロセス(手順や流れ)」は削除されてしまいます。
過去も未来もないかのように経験が保存される時、「流れ」には言及されず、
「時間がかかる」という感覚は生じません。
その一瞬の中ではじまり、終わったかのように表されます。
  
■ 2. BETWEEN TIME(複数の「時間(場面)と時間(場面)」の集合体としての理解)

時間の認識の仕方:その2「BETWEEN TIME」です。
たとえば、先に登場した女性の場合。
「銀行に記帳に行くだけ」と話していましたが、
このイメージは自分がATMの前で記帳しているその瞬間だけを想定したものです。
まさに先ほどの「IN TIME」な状態なわけです。
しかし実際に出かけてみると、
「車のキーはどこへやったのかしら?」
「どうしてこの信号はいつもこんなに長いの!?」
「えっ!?ATMすっごく並んでる・・・」
などの予期していない場面に出会うことになります。

このひとつひとつの場面が認識して記憶(保存)されるものが、
この「BETWEEN TIME」という方法です。
 しかし、これらひとつひとつの場面は比較することができても繋がりがなく、
段階が見えないのが特徴です。ひとつひとつが個別のものとして知覚されます。
次にどのように展開するのか、そのプロセスが分からない状態であるといえます。 

■ 3. THROUGH TIME(一連の順序を持つ時間の流れ全体としての理解)

時間の認識の仕方:その3「THROUGH TIME」です。
「BETWEEN TIME」の各場面に「順序」と「プロセス」が加わり、
全体としてのつながりと段階が生まれ、「流れ」をつくります。

パソコンのプログラムのアイコンをダブルクリックした時のように、
一連の作業の流れ(プロセス)が発生し、物事を目的に向かって完結することや
全体像を把握することが可能になり、
「逆算思考」で物事を考えることができるようになります。 

では、これらの時間の構造と「学び」の関係についてお話していきましょう。

「IN TIME」の状態では、いわゆる「知識」「情報」という暗記に
近いレベルでの情報を得ているにすぎません。

「BETWEEN TIME」の状態は、あるテーマに関する「知識」「情報」
が積み重なっている状態です。

そして、「THROUGH TIME」の状態になりはじめて、それらの
知識と知識の間の「関係性」が理解でき、その連続した関連性を1つの対象として
俯瞰的に眺めることで、「新たな工夫(新しい学び)」を深めることができるように
なるといえます。「部分」から「全体」という概念へ意識が転換することに繋がるのです。

では、学びの中でどのように「THROUGH TIME」な状態を作り出すのか?
その答えは、「先読み」と「振り返り」の2つを反復して行うことにあります。
つまり、

1.現在から到達すべき最終の目的地を見て、どのようなことが起こるかを
シュミレーションする
2.最終目的地に到達したとして、そこから現在に振り返った時、
どのようなプロセスを辿ってきたかをシュミレーションする

ということです。

大切なことは、本当の学びがはじまるのが「THROUGH TIME」
の状態になってからだということ。
そして、「同じテーマに関する学び」であったとしても、「先読み」「振り返り」を
何度も繰り返し行うたびに、「新しい理解が重ねられる」ということです。
そのテーマに関する「意味が拡大する」と言ってもよいでしょう。

全ての学びには、「関係性」が伴います。
状況やコントラスト(背景)にも関わるものなのです。
たとえば、小学生の頃、とても大きく感じた鉄棒が、大人になった今見てみると
すごく小さく感じるように、同じ対象であったとしても、見る位置、見る時間など
によって違う「気づき」が得られるということを念頭に置いていただきたいと思います。

同じ対象を、違う角度で、何度も反復(「先読み」「振り返り」)して繰り返し学ぶ
同じ対象を、違う角度で、何度も反復(「先読み」「振り返り」)して繰り返し学ぶ
同じ対象を、違う角度で、何度も反復(「先読み」「振り返り」)して繰り返し学ぶ

「学び」は新たに積み重ねられ、その中に新たな可能性が広がっていきます。
それにより、人は意識や認識を変え、行動の方向性を変えることにも繋がります。
これは、時間に関連して人が学びを深める、最も基本的な構造であるといえるものです。

次回は、時間の感覚を応用したより効果的な治療の説明について、お話しします。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-30 はコメントを受け付けていません。
2019年09月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-29

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
暦の上では秋ですが、まだまだ残暑が続いております。

さて、これまで
「なぜあなたの想いが届かないのか?~コミュニケーションのレベル合わせ~」と題して、
患者さんやスタッフとの意思疎通を円滑に行うためのポイントをテーマにお話ししてきました。
今回は総まとめとして
自分(医院)のブランディングに活用するための手順についてお話したいと思います。

【3.自分(医院)をブランディングする手順への活用】

前回までにお話したニューロロジカルレベルという考え方は、
「自分自身のブランド化」という観点からも活用できます。
自分自身という人間について、上記のレベルを質問によって上り下りすることに
よって、自分自身に関する認識を変容させ、行動を変えるキッカケを作ること。
まさに、それが自分ブランディングの第一歩となります。

下記の○○を、少し時間をかけてもかまいませんので、ご自身で埋めてください。

1.今、私のいる場所、時間は○○です。(環境)
  EX) 私のいる場所は平日の歯科医院です。
         ↓
2.私は、○○をしています。(行動)
  EX) 患者さんの治療をしています。
         ↓
3.私は、○○ができます。(能力)
  EX) 私はインプラントができます。
         ↓
4.私が信じていることは、○○です。(信念・価値観)
  EX) 私は歯科治療が、人の役に立つ仕事であると考えています。
         ↓
5.私は、○○の人です。(自己認識)
  EX) 私は歯科医師であり、経営者です。

ここまでで、下位レベルから上位レベルにまで認識が上がってきました。

次に、自分自身の自己認識(「私」という言葉)に、
「自分が理想とする医療人像」を象徴する”枕詞”をつけてみましょう。

たとえば、「お口と心を癒す」「健康を徹底的に追及する」「笑顔を生み出す」etc
自分がそうありたいと願うものであればなんでもかまいません。
そして、まずは「自己認識」の文章にこの枕詞をつけて、
下位レベルへと認識を戻していきましょう。

6.私は、(枕詞)+○○の人です。(自己認識)
  EX) 私は「お口と心を癒す」歯科医師であり、「笑顔を生み出す」経営者です。
         ↓
7.「(枕詞)+○○」である私が信じていることは、○○です(信念・価値観)
         ↓
8.「(枕詞)+○○」である私は、○○ができます(能力)
         ↓
9.「(枕詞)+○○」である私は、○○をしています(行動)
         ↓
10.「(枕詞)+○○」である私がいる場所、時間は、○○です(環境)

自分自身で考えて、○○の部分を埋めていただけましたか?

このワークをしっかり行うと、
はじめの1~5で埋めた部分と、6~10で埋めた部分では、
また違う内容になったかと思います。

思考の手順を追い、自分自身の理想とする、
ブランド化したい自分の「肩書き」を添えて、改めて自分の認識レベルを
見つめなおすことで、自分自身をブランディングするために、
どのようなことが必要かという視点も見えてきます。
気づきが得られることこそが、他ならぬ成長の証であり、そこに行動が伴えば、
その結果が血となり肉となり、あなたの夢は1つ1つ現実のものとなっていきます。

次回は、「時間」のコントロールについてお話します。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-29 はコメントを受け付けていません。
2019年08月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-28

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
ギラギラと、夏の日差しが降り注ぐようになりました。

さて前回は、人と人とが会話をする際に
お互い意識している話のレベルが異なっていると、
コミュニケーションにギャップが生じるとお話ししました。
今回は、望まずして起こるコミュニケーションレベルのギャップを解消する方法をお話します。

【2.コミュニケーションのレベルの合わせ方】

コミュニケーションレベルのギャップを解消するためには、
自分と相手のコミュニケーションのレベルを合わすための手順を理解しておくことが重要です。

自分と相手のレベルが違う場合、
まずは自分から相手のレベルに合わせる、必要があります。
相手のレベル(世界観)にまずは自ら入り、同じ目線を持つことで、
相手を自分のレベルに引き上げ、望む行動へとリードすることが可能になるのです。

そのために必要な手順は、以下になります。

1.相手が「どのレベルの内容で話をしているのか」を把握する
  (相手の現状を確認)

2.相手の「話の内容のレベルに合わせた質問」を行い、情報を収集する

3.相手の「レベルの内容に合わせた良い所」を見つけ、ほめ方を工夫する
  (相手の”本質”、すなわち”人間性”を守る)

4.相手の「レベルの上下にある別のレベル」の視点から質問を行い、
  より多くの情報を収集する
  (たとえば、相手が「行動レベル」であれば「環境レベル」「能力レベル」から質問)

5.違うレベルからの質問に対する相手の反応の変化を観察し、
  ネガティブフィードバックがあれば、相手の人間性を否定することなく、
  注意深く”事象(現象)”に対して行う。
  (褒める時は相手の”本質”に対して行い、
  叱る時・注意する時は相手が引き起こしている”結果”に対して行う。
  あくまで相手の人間性を尊重することが重要)

6.相手のレベルから1つ1つ自分のレベルに向かうよう、
  各レベルにおける自分自身の考え方を伝える。

自分のレベルと同じレベルに相手の意識を引き上げるには、ラポール形成
のあとに「質問」を投げかけることで相手に「気づき」を与え、
ステップアップを助けることが必要です。
それでは、「各レベルでの質問」について考えてみましょう。

[レベル1:環境(五感・機会・状況)]
 ■ あなたはどこにいるのか?
 ■ あなたの周りにはどんな人がいるのか?
 ■ 何が、(見えたり、聞こえたり、感じたり)するのか?

[レベル2:行動(行為・振る舞い)]
 ■ あなたは何をする必要があるのか?
 ■ あなたのしている行動はなにか?
 ■ あなたに更にどんな行動をしているのか?

[レベル3:能力(素質・方向性)]
 ■ あなたはどのように自分の能力を発揮しているのか?
 ■ あなたのもっている更なる可能性はなにか?
 ■ あなたのもっている更なる能力はなにか?

[レベル4:信念・価値観(動機・許可)]
 ■ あなたは何を大切にしているのか?
 ■ どんな価値が重要なのか?
 ■ あなたはどうあるべきだと思っているのか?

[レベル5:自己認識(使命・役割)]
 ■ あなたはどんな役割を果たす人なのか?
 ■ あなたの使命は何か?
 ■ あなたはどんな存在なのか?

相手が患者さんであれ、スタッフさんであれ、
相手のレベルに応じた効果的な質問を投げかけることによって、
意思疎通のレベルを整えることができるようになります。
また、相手の上位レベルでの考え方が変われば、
下位レベルにある「行動」を変容させることができます。
まずは相手を理解し、相手のレベルに入ってからが、
自分の考えを把握してもらうための力の見せ所です。

次回は、コミュニケーションのレベルの合わせ方を
自分(医院)のブランディングに活用するための手順について
お話したいと思います。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-28 はコメントを受け付けていません。
2019年07月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-27

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。

今回から3回に分けて、
「なぜあなたの想いが届かないのか?~コミュニケーションのレベル合わせ~」
と題して、患者さんやスタッフとの意思疎通を円滑に行うためのポイントをテーマにお話します。
皆さんは患者さんへの治療説明、スタッフへの指導などを行う時に、
自分が言ったことを理解されていないと感じることはありませんか?
いかに良い治療方法や素晴らしい提案を投げかけてみても、
相手との「コミュニケーションのレベル」が合致していなければ、
あなたの想いは相手に届きません。
では、どうすれば相手に自分の想いを届けられるのか?
一緒に考えていきましょう。

【1.思考のレベルを把握する】

人が自分に関する何かを話す時、物事を考える時、
頭の中には「ある種の階層構造」が作られています。
たとえば、スタッフさんが仕事の話をする場合、

・ 私は、○○歯科医院で働いている
・ 私は、歯科治療の介助をしている
・ 私は、SRPをうまく行うことができる
・ 私は、患者さんに気持ち良く治療に通って頂くことが大切だと思っている
・ 私は、みんなの笑顔を守る歯科衛生士である

という言葉が出たとします。

じっくり考えていただくと、各々の発言は、取り扱っているテーマが異なることが
お分かりいただけると思います。
たとえば、「私は、○○歯科医院で働いている」という言葉は、
自分のいる場所、時間といった
”環境(いつ、どこで)”
といったテーマを意識の中心においています。

実は、人間が自分に関係する物事を考え、認識するとき、
脳は上に述べたような「テーマ」を順序立てて情報の整理を行い、
情報の認識、すなわち「自分なりの理解」を行っています。
しかし、人と人がコミュニケーションを取るときに、
お互いに意識している「テーマ」が異なっている、
または順番を飛び越えて理解させようとすることで、
コミュニケーションのギャップが生じるのです。

この「テーマ」と「順番」をコミュニケーションの中で意識的にコントロール
できれば、相手とのコミュニケーションギャップを減らすことが可能です。

[思考のレベルと順番]

レベル1.環境    : いつ・どこで? ・・・ WHERE・WHEN
レベル2.行動    : なにを?    ・・・ WHAT
レベル3.能力    : どのように?  ・・・ HOW
レベル4.信念・価値観: なぜ?     ・・・ WHY
レベル5.自己認識  : だれか?    ・・・ WHO(アイデンティティ)
※ レベル1が下位レベル ⇒ レベル5が上位レベル
※ レベル1に近いほど「客観的(現象的・事実的)」であり、
  レベル5に近いほど「主観的(自分の内面・本質的)」な内容になります。

[先ほどの例の流れ]

環境(五感・機会・状況) : 私は、○○歯科医院で働いている
行動(行為・振る舞い)  : 私は、歯科治療の介助をしている
能力(素質・方向性)   : 私は、SRPをうまく行うことができる
信念・価値観(動機・許可): 私は、患者さんに気持ち良く治療に通って頂くことが大切だと思っている
自己認識(使命・役割)  : 私は、みんなの笑顔を守る歯科衛生士である

上位のレベルの変化は下位のレベルに影響し、必ず何らかの変化を起こします。
逆に下位のレベルの変化は、上位のレベルに影響を与えることもあるかもしれませんが、
必ずしもそうなるとは限りません。
しかし、実際のコミュニケーションの現場においては、各々のテーマ全てを包含して
会話がなされることは少なく、自分も、相手も、どれか1つのテーマに焦点を当てて
話をしていることがほとんどです。
自分が話をしているテーマ(階層レベル)と
相手が話をしているテーマ(階層レベル)が違う場合、なんとなくお互いに
納得できない内容の会話が繰り広げられ、後味の悪いものになってしまいます。

院長先生が、
「もっと患者さんに喜んでもらえる医院にしたい!」
とスタッフさんに熱っぽく語っていても、
「ちゃんと患者さんに挨拶もしているし説明もしているから、できていると思いますよ。」
と淡々と返され、悲しそうにされている光景を目にすることがあります。

これはまさに、
院長先生が”自己認識”のレベルで語っているのに、
スタッフさんが”行動”のレベルで語っているため
コミュニケーションレベルのギャップが生じる典型的な例になります。

次回は、コミュニケーションのレベルの合わせ方について、
お話したいと思います。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-27 はコメントを受け付けていません。
2019年06月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-26

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。

さて、連続してお伝えしてきた「キャリブレーション(観察)」の重要性ですが、
今回で最後となります。
まずは前回までのお話を振り返ってみましょう。

当然のことながら、患者さん一人ひとりに個性があり、
無数の個性に自分を合わせることは非常に困難です。
しかし人には、「個性」よ「共通項」が必ず存在しています。
コミュニケーションを意識しはじめた段階では、「共通的なパターン」を認識することで、
しだいに相手の個性をスムーズに理解できるようになります。
日常で簡単にはじめられるのが、感覚器官(五感)の使い方の違いの観察。
頭の中で考えていることや感情の変化は、動作に現れることが知られているからです。

また、コミュニケーションをより円滑にするためには、
一体感とは対極の「不一致のサイン」に気付くことが重要です。

では今回、「キャリブレーション(観察)」の重要性のまとめとして、リソースについてお伝えします。

自分のフレームを超える力 ~キャリブレーション~
【3.自分の選択肢を広げるリソースの宝庫】

観察に意識を向けることで、自分とは異なる様々な物事の捉え方ができること、
また、自分自身にとっての当たり前・常識が、
他の人にとっての異端であり非常識となるということに気づくことがあるかもしれません。

そして、実はそこに個々人が人脈を作り、
自分のリソースを広げられるリソースが眠っていることに気がつけば、
いかに観察を行うことで自分自身に得られるものが増えていくのか
感覚的に分かるようになります。

「人は1人1人が世界遺産」と、ある場面で私は話したことがあるのですが、
まさに人は1人1人が他の人にとっての宝の山でもあります。
それは、あなた自身が他の人にとっての大切な存在であり、
また支援ができる力を持つということも意味します。

他の人に良い影響を与えるためには、自分自身が相手をしっかりと観察し、
相手に伝わる、影響力を与えられるコミュニケーションスキルを身につけることが必要です。

日常の体験の中から、まずは1つ小さな観察の習慣を身につけ、皆さんのリソースを周りの方々を照らす力を高めていただければ幸いです。

次回は、患者さんやスタッフと円滑に意思疎通を行うためのポイントについて、
お話したいと思います。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-26 はコメントを受け付けていません。
2019年05月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-25

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
初夏の風が気持ちいい季節となりましたね。
さて前回は、相手の考え方や行動を理解するために観察したい
「体を使った表現」について、ご紹介しました。
今回はコミュニケーションをより円滑にする「一致のサイン」と「不一致のサイン」について、
お話ししましょう。

自分のフレームを超える力 ~キャリブレーション~
【2.一致のサインと不一致のサイン】

人とのコミュニケーションの中では、自分が求めている(求めていた)ものと「なにかが違うな」
という不一致感を感じることがあります。
また、「そうそう!そうなんだよ!」とものすごく満たされた一致感を感じることも
あるでしょう。
コミュニケーションを円滑に進めるための「観察力」を身につける上で、
この「一致のサイン」「不一致のサイン」に気づくことができる能力は非常に大切なものです。

不一致を感じる時は、相手の観察とペーシングが上手くできていない証拠でもあり、
或いは、自分が伝えようとしていることが、本当は自分自身が本当に納得していることではない
場合でもあります。
そして、相手の不一致感をキャッチする観察力は、円滑でクリエイティブな関係でのコミュニケーションを図る上での効果的なスキルとなります。

是非一度、自分自身が他の人、または外の状況と一体感を得た時の経験を思い出して、頭の中でその記憶をもう一度体験してみてください。
そして、自分がある出来事や他の人との関係で葛藤を感じた経験も思い出し、同じように頭の中でイメージしてみましょう。

そこで感じた、視覚・聴覚・身体感覚的な情報を各々書き出し、見比べてみてください。
まずは、あなた自身が、一致のサインではどのような感覚で物事をとらえ、不一致のサインでは
また別のどのような感覚でとらえているのかを知ることで、他者の不一致感を観察できるようになります。

次回は自分の選択肢を広げるリソースについて、
お話したいと思います。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-25 はコメントを受け付けていません。
2019年04月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-24

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
春は何かと、新しいことに挑戦したくなる季節ですね。
クリニック経営について、新たな戦略を練られている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて今回は、「共通項」である感覚器官(五感)の使い方の違いを観察することで、
その人の世界観を理解するポイントをお伝えします。

自分のフレームを超える力 ~キャリブレーション~
【1.基本的なパターン認識を身につける②】
頭の中で考えていることや感情の変化は、
基本的に体を使った表現に現れることが知られています。
最も観察しやすい変化は、以下です。

・ 姿勢や動作の変化(身振り手振り、体の動き、顔の動き)
・ 表情の変化(目の動き、まばたき、皮膚の色、しわ、こわばりなど)
・ 声のトーンの変化(緊張による震え、重低音、激しい変化など)
・ 声のスピードや間の取り方の変化(早口、ゆっくり、言葉と言葉の間に空白の時間を取るなど)
・ 呼吸の変化(胸の浅い動き・深い動き・停止など)

これら1つ1つの細かい変化を、対面している瞬間に捉えると同時に、
相手の変化や反応から引き起こされる「自分自身の感情や態度、考え方の変化」に気づくことが、観察のスタートラインです。

実は、これらの体を使った表現には「日常でどの感覚をよく使うか」という点で、
コミュニケーションの取り方やものごとの理解・判断の仕方にも特徴が見られるのです。

たとえば、「視覚」を優位に使う人は、
・言葉の端々に「黄色い声援」「明るい未来」などの色彩に関わる言葉や、
  「先が見通せる」「~のように見える」といった視覚的な表現が多々見られる
・何かを記憶する時はイメージにして覚え、それを表現する時には視覚的な表現をする

などの特徴があります。
視覚優位の人のコミュニケーションの特徴としては、見かけ・外見を重視する、イメージを元に
話をするので伝えたい情報量が多くなり早口、気持ちが色んな映像に飛びがちで言葉で出された
指示は記憶に残りにくい、結果がイメージできなければモチベーションがあがらない
などがあります。

「聴覚」を優位に使う人は、
・言葉の端々にも「テンポが悪い」「リズムが合わない」「うるさいファッション」など
 音調や聴覚的な表現が多々見られる
・言葉を大切にして理論的であり、聞いて学習することが得意

などの特徴があります。
聴覚優位の人のコミュニケーションの特徴としては、声の調子や言葉に反応しやすく、電話で
話をするのが好き、雑音があると集中できない、論理的であると同時にウンチクが多い(権威
に弱い)
などがあります。

「身体感覚」を優位に使う人は、
・言葉の端々にも「まったりした空気」「おいしい話」「場が重い」など
 視覚・聴覚以外の感覚的な表現が多々見られる
・体験や体を使うことでものを覚えるのが得意

などの特徴があります。
身体感覚優位の人のコミュニケーションの特徴としては、感触や触れ合いに興味を示しやすい、
声のトーンが低く落ち着いてゆっくり話す、早口でいっぱい話をされると情報を処理しきれない、
1つのことをゆっくりと余裕をもって進めるのが好き
などがあります。

これらは、その時々においての状況や役割によっても変化するため、人間のタイプ分類をするものではありません。
「今現在の情報」として観察し、相手の考え方や行動にペースを合わせることが必要です。

コミュニケーションを意識しはじめた初期段階では、観察できる「共通的なパターン」を認識
することを行い、それが身に着くに従って、相手の個々の個性をスムーズに自分の中で理解できるようになってきます。 

次回のお話では、一致と不一致のサインについて、
お話したいと思います。
どうぞお楽しみに。

Posted in コラム | 歯科・医療経営の喜びの種を育てる-24 はコメントを受け付けていません。