幸せに成長する歯科・医療経営の種と仕掛け~戦略思考と人間心理(感情理解)の実践的融合~

コラム
2019年01月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-21

あけましておめでとうございます。ジョイカレント・河原田喜義です。
本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、前回は相手との関係性が悪くなるのは
「考え方や意見の相違」ではなく、「感情のぶつかり合い」が主な原因で、
ペーシングを効果的に活用すると相手と意見が対立していても
トラブルが避けられることをお伝えしました。

今回は、”ペーシング”を実際どのように行っていくのか、お伝えします。

【2. ”Like効果”を活用したラポール(信頼関係)の構築方法】

ペーシングとはより感覚的にいえば、同調している、味方である、理解してくれそうだ、
波長があうといった感覚を相手に引き起こさせるための反応パターンだともいえます。
そのため、相手に五感で感じられる要素でマッチングを引き起こすことが必要です。

(1)視覚的要素でのペーシング
     ・ 姿勢や態度を合わせる
     ・ 動作を合わせる
     ・ 呼吸や息づかいを合わせる etc

(2)聴覚的要素でのペーシング
     ・ 声のトーン(高・低)(抑揚)を合わせる
     ・ 話すスピードを合わせる
     ・ 言葉そのものや文意を合わせる
     ・ 言葉のアクセントやイントネーションを合わせる etc

(3)感覚的要素でのペーシング
     ・ 動きのリズムやテンポを合わせる
     ・ 温度感を合わせる
     ・ 動く方向や角度を合わせる
     ・ 触る強さや感覚を合わせる
     ・ 相手の強く感じ取りやすい感覚にフォーカスして表現する etc

最も基本的なスキルをいくつかご紹介したいと思います。

■ ミラーリング
相手と動作・姿勢を同じにすることを言います。
ただし、同じ姿勢をとっていることを相手に意識的に気づかれることは
避けなければなりません。
したがって、まずは70%程度「からミラーリングを開始し、
話が盛り上がったタイミングで100%のミラーリングを行うと効果的です。

■ クロスオーバーミラーリング
全く同じミラーリングではなく、相手のうなずき方と自分が持っているペンの動きを合わせるなど、
相手の動作に別の動作のリズムを合わせることも効果的です。

■ リフレクション(反映・反復)
相手の意図に対して理解を示す動作を取ることで、
代表的な手法としては以下のものがあげられます。

(1)相づち
無意識の内に多くの人が会話の中で行っているかと思いますが、
相づちを入れることは自分が相手を受け入れている、最も分かりやすいサインになります。

(2)オウム話法(復唱)
相手の言葉をそのまま自分の会話に盛り込むという方法です。
特に、感情を示す言葉を繰り返すと非常に効果的です。

(3)バックトラック
相手が話した会話の内容全体を要約し確認のように伝えることで、
同調を示す方法です。

まずは、現場でこれらのスキルを実際に使ってみましょう。
これらの基本が十分にできるようになれば、
その他の応用的なスキルが更に活用しやすくなるかと思います。

次回のお話では、よりスムーズに信頼関係を築くために不可欠な
スキルについて、お話します。
どうぞお楽しみに。

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2018年12月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-20

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
今年もいよいよ残りわずかとなってしまいました。一年がたつのは本当に早いですね。

さて、前回は「相手と一連のマッチングを行い続けること」=”ペーシング”によって、
あなたという存在が相手に与える影響力が大きくなるとお話ししました。

今回は、相手との関係性が悪くなる「本当の理由」について、お話します。

相手との関係性が悪くなる、例えば喧嘩をした時はよく、
「意見の相違」だと言われますが、
本当の理由は別であることがほとんどです。

たとえば、それを体感するためのロールプレイングとして
「Yes ミスマッチ」「No マッチング」という掛け合いをしてみるとよいかと思います。

例えばあなたが、ゴルフに触れたことがないとしましょう。
そして、相手が「いやぁ、ゴルフって本当に面白いですよね!」
と話しかけてきたとします。

その時に、「Yes ミスマッチ」のパターンで相手に返事をすると、
「ええ、面白そうですよね。(YES)
でも、私はどちらかというとテニスの方が好きなんですよね。(ミスマッチ)」

との内容になります。
相手の立場になると、この返事にどのような印象を持ちますか?

一方、「No マッチング」のパターンで相手に返事を返すとすると、
「私はゴルフに関心がなくテニスばかりしてるんです。(No)
ですが、あなたがとても楽しそうにお話してくださるので、
自分でもゴルフはじめてみたくなりました。(マッチング)」

となります。いかがでしょう?
どちらのが、言われて心地よく感じますか?
おそらく、前者の「Yes ミスマッチ」のパターンでは否定された印象のみが頭の中に残るのに対し、
後者の「No マッチング」のパターンの方では、好印象でかつ、
WIN-WINの場ができるのを感じられるのではないかと思います。

ここで何を示したいかというと、人間関係の悪化の原因は
「考え方や意見の相違」ではなく、
「感情のぶつかり合い」によるものであるということです。

意見が対立する場合であっても、ペーシングを効果的に活用することで、
相手とのラポールが形成可能であるとともに、感情のぶつかり合いによる、
不要なトラブルを避けることができるということも、
非常に大切な視点かと思います。

次回のお話では、マッチングの連続である「ペーシング」を実際どのように行っていくのか、
ご紹介したいと思います。

どうぞお楽しみに。

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2018年11月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-19

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
日増しに寒さが身にしみるようになりました。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

さて、前回はどんな人間関係においても「相手との信頼関係が成立している状態」=”ラポール”を形成することが、
スムーズな意思疎通を行うための条件であることをお話ししました。

今回は、ラポールの形成について詳しくご紹介します。

【1. 親近感を与える”Like効果”活用の基本②】

基本的に、人間が情報を取り入れ、蓄積し、整理する方法というのは、
■ 見る
■ 聴く
■ 感じる
■ 味わう
■ 嗅ぐ
といった五感を通して行うことになります。
人がそれぞれの世界観を作り上げていく入口は、遺伝的要素を除けば
まさにこれらの感覚からはじまっているともいえます。

ラポールを形成するということは、
「自分の頭の中を相手の世界観と置き換える」ということではなく、
「自分の頭の中の世界観から一旦離れて、相手の世界観に触れる」ということだと
お考えいただければよいのではないかと私は考えています。

したがって、
「相手の世界観に触れる=相手の情報の受け取り方をモデリング(真似・反芻)する」
ということで、それが可能になるのです。

つまり、簡単に言い変えてしまえば、
「相手の仕草・動作・態度・言葉づかい・ぺースなどに合わせる」ということです。
そうすることによって相手の世界観に触れることができると共に、
相手があなたから受け取る情報は、「自分と似た心地よいもの」となるのです。

ラポールの基本は、相手との「マッチング」にあるといえます。
マッチングとは、自分が外に表して表現できる態度や言葉・行動を
相手が外に表して表現している態度や言葉・行動に合わせることを言います。

この相手の表現方法に、
「ある意図を持って、一連のマッチングを行い続けること」を、
「ペーシング」といいますが、このペーシングこそが、
”Like効果”を生み出す、もっとも基本的な方法になります。 

ここで最後にもう一つ、重要な事柄を付け加えておきます。
自分が相手とペーシングすることによって、
あなたという存在の、相手に与える影響力がどんどん増し、
更には、あなたに対してその影響の効果が返ってくるという
「感情の循環」の中にいることにも気づいていただきたいと思います。

ペーシングは、ともすると独り善がりなものと考えられる場合がありますが、
実はペーシングを行うことによって、
「相手の感情」に影響を与えることができることを
“Like効果”という点で多少なりともご理解いただけたかと思います。

あなたが行うペーシングが、相手の感情に影響を与えることで相手の反応を変え、
相手の反応の変化が、2人が作り出している「場(関係性)」に影響を与え、
「場」の変化があなたのコミュニケーションへも影響を与えてくる。

ペーシングによってラポールが形成され、コミュニケーションが円滑になるのは、
この感情の好循環が作り出されるところに真意があるということを
是非、頭の片隅に置いていただければと思います。

次回のお話では、人間関係が悪化してしまう本当の理由について、ご紹介します。
どうぞお楽しみに。

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2018年10月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-18

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
少しずつ秋らしい、さわやかな風を感じる季節となりました。

さて今回は、初診の患者さんとのコミュニケーションにおいて「不安や緊張」
を取り除き、仮の信頼を持って来院された患者さんと「真の信頼」を築くための
基本的な応対スキルをお伝えします。

【1. 親近感を与える“Like効果”活用の基本①】

“Like効果”とは、
「自分と似ているものは、意識的・無意識的に関わらず好意を抱く」
という人間の性質を活用し、コミュニケーションスキルに応用することで
相手との心理的な距離感を近づける作用をいいます。

たとえば、全く知らない人であるにも関わらず、地元や出身校が同じだけで親近感を感じる、
好きな球団が同じだというだけでお酒の場で盛り上がるといった経験はありませんか?

これらの場合、その人の人格や個性よりも前に、まず「自分との共通項目」
に着目して好意を抱き、それに合わせて相手の人格や個性などを、ある意味
勝手に、自分にとって都合のよいように解釈していることが多いものです。

つまり、「似ている」「同じである」「近い」ということは、
それだけで相手との心の距離をグッと縮めてくれる最もシンプルで、
最も強力な信頼関係づくりの要素であると言えるのです。

心理学の分野では、相手とお互いに理解し合えているような心地の良い雰囲気の状態を
「信頼関係が成立している状態」=”ラポール”
と呼びます。

相手とのラポールを形成することが、どのような人間関係においても、
自分の意志を思い通りに伝え、相手の意図もスムーズに受け取るという
意思疎通の基本的な絶対条件となります。

1人1人、違う家庭・違う環境・違う経歴・違う価値観を持つ人間である以上、
ある情報を受け取って、それをどのように解釈・理解するかという「世界観」は
千差万別、無数の方法があるといえます。

私たちは、現実の世界を、つまり「見て・聞いて・感じる情報」を、
本当に起こっている通りに受け取っている訳ではありません。
それぞれの人が過去の経験によって創られた独自の解釈のクセや基準
を用いて、それに見合う内容に調整して、
情報を、つまり現実の世界を理解・記憶しています。

私たちが体験し、理解していることは、現実の世界そのものではなく、
あくまで「記憶と想像」によって自分の頭の中で再解釈された創作物にすぎません。

ラポールを自らの意思で形成するためには、
まず自分の価値観・世界観で捉えた解釈や感覚から離れて、
相手が持つ解釈や感覚を尊重し、
自分から相手の価値観・世界観を味わいに行く所からはじまります。

つまり、無数にある人の価値観・世界観に柔軟性を持ち
自ら入っていくということがラポールの基本的な考え方です。

「そんなことって本当にできるんだろうか…?」

そんな想いが頭をよぎった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、心配はいりません。
とても簡単なことで誰でもそれが可能になります。

次回のお話では、「ラポールの形成」について具体的にどう行うのか、
ご紹介したいと思います。

どうぞお楽しみに。

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2018年09月03日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-17

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
前回までは、医院スタッフの「服装・身なり」がクリニックの印象を左右することについて
人間の脳のしくみからご説明しました。
今日はその結論として、初診の患者さんと信頼関係を築くために
医院スタッフがとる「コミュニケーション上の行動」と、
それによってもたらされる心の動きについてお話します。

 【3. 初診患者さんと信頼関係を築くための心理的手順】

まず、あなたの医院を知り、初めてあなたの医院の玄関まで訪れた患者さんをイメージしてみてください。
その患者さんは、その時、心の中でどのようなことを考えているでしょうか?
医院に来院する、という行為でなくとも、何かしら「初めての体験(未知の体験)」をする際には、
人は必ず不安や緊張を抱くものです。

「この医院は、うまく治療してくれるのかな」
「ちゃんと私の話を聞いてくれるかな」
「怖い先生だったらどうしよう」
程度の差はあれ、このような感情を少なからず抱いていると考えるべきでしょう。
では、そうした感情を持つ患者さんは、来院後まずどんなことに興味を持つでしょうか?

「不安・緊張」を緩和したいと思うはずです。
すなわち、「この医院は大丈夫」という安全確認を行いたいと考えるでしょう。
そして、その安全確認ができれば、「安心」というリラックスした感覚を得ることができます。

初診対応で失敗しがちな医院、すなわち、中断患者さんが多い、キャンセル率が高い医院は、
ここまでのステップ、つまり「不安・緊張」 ⇒ 「安全確認」 ⇒ 「安心感」
という患者さんの感情のステップをスムーズに移行できていないことがほとんどです。

もし仮に、「安心感」までの段階にたどり着くことができなければ、そのあとに続く
「不安・緊張」⇒「安全確認」⇒「安心感」⇒「好感・好意」⇒「信頼」⇒「信用」 
という、患者さんが御院をかかりつけ医院として通い、
さらにはご家族・友人・知人を「紹介する」段階には決してたどり着けません。

まずは、「不安・緊張」 ⇒ 「安全確認」 ⇒ 「安心感」
のステップをスムーズに乗り越える対策をきっちりと練ることから始めてください。
そのために重要な考え方があります。

それは、「UNKNOWN(知らない・未知)」という状態から、「KNOWN(知っている)」
という状態に患者さんの感情を移行させることです。
全ての生き物にとって、「UNKNOWN」という状態は一番の恐怖です。
では、「UNKNOWN」の状態を緩和させ、「KNOWN」という状態に近づけるために
最も効果的な方法は、「自分と似ている」という感覚を患者さんに実感していただくことです。
これを実現する効果的なスキルとして、「Like効果」というものを生み出す手法があります。

次回のお話では、この「Like効果」を活用し、
初診患者さんと信頼関係を結ぶための具体的な手法をご紹介したいと思います。

どうぞお楽しみに。

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2018年08月01日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-16

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
前回は、スタッフ一人一人の表情・仕草・態度・雰囲気、とりわけ「服装・身なり」が
初診の患者さんが抱くクリニックの印象を左右することをお話ししました。
今回はその根拠として、人間の脳の機能についてご説明しましょう。

 【2. 人の印象を形成する3つの時間的区分】

人間の脳は、左脳と右脳に分かれ、機能と情報処理スピードがそれぞれ異なります。
左脳は「言語脳」といわれ、論理的な思考や分析を得意とし、
右脳は「イメージ脳」といわれ、空間の認知や五感での認知、臓器の活動など
生命維持に必要な機能を提供しています。

左脳が情報を処理することができる速度は、人が会話をするスピードが限度であり、
「低速脳」といわれています。
一方で、右脳が情報を処理する速度は、目から入った光の情報が
すぐさま「見える」という画像の状態にまで処理されていることからもわかるように
「超高速のハイスピード脳」といわれています。

したがって、人間は初めて見たものについては、すべての情報を同時に解釈するのではなく、
 ■はじめの 1秒 : 見た目の「視覚情報」を即座に右脳が処理
 ■つぎの 30秒 : 聞こえる音、音楽、声の印象等の「聴覚情報」を右脳が処理
 ■そして  3分 : 得られる文字や会話などの「言語情報」を左脳が処理
といった、時間差のある情報処理の方法を行っているのです。

コンピューターに詳しい方はご存じかもしれませんが、容量としては、
 文字情報 → 音の情報 → 画像の情報
という順で、情報量が多くなります。

すなわち、視覚から得られる情報量は、頭(左脳)では意識していないとしても、
しっかりと無意識(右脳での処理)としてインプットされ、その経験全体から
得られた情報の大半を占めるということが考えられるのです。

脳の仕組みからして、視覚情報が印象として残る大半を占めるのは、
当然のことといえるのかもしれません。
上の区分は、あくまで単純な初対面での第一印象について、情報処理の流れを示したものです。
しかし、この初対面での視覚情報から判断された印象は、その後しばらく強烈に保持されます。
したがって、先ほど述べた「最低限、嫌われない(悪い印象を抱かせない)」
という視点での配慮が、患者さんとの関係性を左右するのです。

また、人が頭の中である種の「印象(イメージ)」をつくる上で、時間差があるということは、
「視覚情報だけをコントロールしているだけでは不十分」であることを物語っています。
なぜなら、視覚情報が十分に処理された後に、その印象を固めていくのが、
そのあとに続く聴覚情報・言語情報に他ならないからです。

さらに、内装・外装といったハード面は
「画像」のような静止した視覚イメージとして固定化され、同じ印象が保持されがちですが、
「人の動作や態度、表情」など、刻一刻と変化する「動画」的な視覚情報は、
最初の印象を大きく変容させる条件になります。
そして、そのような視覚情報は、患者さんの右脳で「無意識」のうちにイメージを形成します。

これまでに延べた視覚情報の優位性から判断していただくと、
「人の動作や態度、表情といったコミュニケーション上の”行動”という見た目」
がいかに重要か、ご理解いただけるのではないかと思います。

次回は、こうした脳の働きを踏まえて、
初診の患者さんと信頼関係を築くための心理的手順についてお話します。
どうぞお楽しみに。

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2018年05月30日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-15

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
この春、新入社員を迎えたクリニックも多いと思います。
今回は、新人さんの接遇研修などにもぴったりのテーマです。

前回は、人の第一印象は会って3〜5秒の視覚情報でほとんど決まるという「メラビアンの法則」をご紹介しました。
今日はそれを踏まえて、御院に対して初診の患者さんに好意的なイメージをもっていただき、
かかりつけの医院として信頼・信用して長くお付き合いしていただくための対応方法をお教えします。

 【1. 初診の患者さんが抱く御院のイメージ】

初対面の印象がほとんど「視覚情報」で決まるなら、
初診の患者さんが抱くクリニックの印象を左右するのは、何でしょう。

私は、患者さんに実際に関わるスタッフ一人一人の表情・仕草・態度・雰囲気など、
「コミュニケーションによって患者さんの目に入ってくる全ての情報」を非常に重視しています。

そこで、まず思い浮かぶことは、「服装・身なり」といった点になります。
アメリカなどでは、個人個人の個性を引き出すスタイリングや、人とのコミュニケーションにおいて、
相手から自分の望む反応を引き出しやすい服装といったことをアドバイスする専門家が、
国家首脳や政財界のトップには必ずついているほど、服装・身なりには力を入れています。
「見た目」の第一印象を意識的、かつ効果的に活用することで、
コミュニケーションの主導権をとることが断然楽になることが知られているからです。

医院においても、院長・ドクターなどはこのあたりまで意識されることが好ましいと考えられますが、医院スタッフ全体として「服装・身なり」で必要最低限、気を付けておくべきことは、
「10人の患者さんがこられたら、10人の患者さんに“嫌われない”」
という服装・身なりについての取り決めを院内で設定しておくことです。

たとえば、髪や爪の長さ、アクセサリー、男性であれば髭についてなど、
細かな点についての必要最低限の注意事項を院内全員が滞りなく遵守できること。
それが可能になれば、役職や役割などで、個性を発揮するコーディネートへと移行することでさらなる発展が見込まれると考えます。

なぜ、視覚的な情報が重要視されるのかと不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
これには左脳・右脳とよばれる人間の脳の機能が大きく影響しているといわれます。

次回は、左脳・右脳それぞれの機能と情報処理スピードと
人の印象を形成する3つの時間的区分についてご説明します。
どうぞお楽しみに。

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2018年05月02日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-14

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
今回は、「初診対応が変える御院の価値」をテーマにお話しします。

皆さんの医院では「初診」の患者さん、すなわち、御院を初めて訪れた患者さんに対して、
どのようなことを心がけて、またルールとして応対していますか?

まずは、受付で問診を記入してもらい、診療室に進んでドクターがお口の中を診る etc ……。
「業務」については、上記のような自然と決まった流れがほぼ暗黙の了解として存在しているでしょう。
しかし、初診患者さんが抱く「御院に対するイメージ」に対しては、
意識的に医院として確固とした考えを持って対策を行っているということは、少ないのではないかと思います。

きれいな建物、内装、ホームページなど、「見た目」の工夫を凝らすということは、最近では数多くの医院で実践されてきていることです。
ただ、たとえ上記のような見た目のきれいさ、心地よさ、華やかさなどが実現されていたとしても、
患者さんが定着し、紹介による増患が実現するところまでには至らないケースも残念ながら数多く見受けられます。
「見た目」が与える印象はとても大切です。しかしながら、それだけでは、患者さんとの本当の信頼関係にまでは到達しないということも、現場で日々診療をなさっている皆様はお気づきでしょう。

では、患者さんとの信頼関係を構築するために、あなたの医院に必要なものは何なのでしょうか?

アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが行った心理実験では、
初対面の人の印象として、

 見た目(視覚情報)         : 約55%
 声のトーンやリズム(聴覚情報) : 約38%
 言語(話の内容) : 約 7%

という割合で、記憶に保持されることがわかりました。
人の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていることを示すこの定説は、「メラビアンの法則」と呼ばれます。

いくら長時間一生懸命お話をしたとしても、 会話の内容は約10%しか関係していないとなると、
「やっぱり医院の内装・外装を変えないとダメだ!」というふうに考えられがちですが、
「見た目の情報とは、建物の内観・外観だけではない」ことをまず知っていただきたいと考えています。
確かに、建物などハード面の見栄えの良さは、初めて来院した患者さんの印象に強く残り、
医院の快適さ、清潔感は、患者さんの「仮の信頼」を得る上では、とても効果的です。
しかし、ここで満足してしまうと、患者さんの「仮の信頼」は、長くて3か月ほどで崩れてしまうことになります。

「メラビアンの法則」には、初診の患者さんへの応対のヒントが盛り込まれているのです。

次回からは、初診の患者さんが「御院に対するイメージ」を好意的に受け止め、
御院をかかりつけの医院として信頼・信用して長くお付き合いしてくださるよう、
すぐに取り組むことができる応対方法について、具体的にお話ししていきます。

どうぞお楽しみに。

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2018年03月28日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-13

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
ようやく春の足音がきこえてきました。
前回は、選択肢を増やすためには主に3つの方法と2つの環境があるとお話ししました。
どのようなものだったか、まずおさらいしておきましょう。
 
 【方法】  
  1) 内部ソースのリフレーミング
  2) 外部ソースの収集
  3) 行動の結果(反応)を観察する
 【環境】
  4) 問題・制限(制約)を科せられる
  5) 常に一歩先の目標を設定する

3つの方法については前回お話ししましたので、今日は2つの環境についてご説明します。

4)問題・制限(制約)を科せられる
⇒ これは、人間の脳の構造的なことからも言われていることですが、
脳という機能は「問題」や「制限(制約)」を与えられた時にはじめて
   「アイデア」を生み出す構造に脳生理学的にみてなっているということです。
   すなわち、新たな選択肢やアイデアを生み出すためには「問題」や「課題」、
   「質問」が不可欠であるということです。
   逆に、「問題」や「制約(制限)」が全くなければ、アイデアは何一つでてこないということです。
   私たちコンサルタントが数多くのアイデアや知識を吸収できるのも、
   数多くのクライアントの方々から数多くの相談(問題)やそれを解決する上での
   制限(制約)が科せられるからに他なりません。
   ですので、私はクライアントの方にも刺激のない状況になりつつある時には
   敢えて課題をご提示させていただくことがあります。
   第三者から、与えられた「質問」や「課題」によって、そこに携わる人々の
   脳が活性化すると考えるからです。
   人間の脳はなるべく自分のエネルギーを消費したくないと考えているため、
   このような状況を作り出さなければ、脳を使わない状態が続きやすく、
   使わなければ不要なものと見なされ退化するともいわれています。

 5)常に一歩先の目標を設定する
 ⇒ これは、4)の状態を自動的に作り出すための発生装置のようなものです。
   目標が達成されていない状態というのは非常にアンバランスなイメージを生じさせます。
   「目標を達成していない」という「問題」を自らに科すことにつながるのです。
   また、人は安定していない状態を嫌う傾向にあります。
   言い換えれば、安定に向かおうとする傾向があるということです。
   一歩前の目標というのは、今成し遂げられることよりも少し難しい目標のことを指します。
   実は、人はある目標を達成しようとするときには、その到達点に向かう
   「途中の力」が最も力を上手く出し切れるポイントなのです。
   たとえば、空手で分厚い板を割る光景を思い出していただければよいかと思いますが、
   その「板」を割ろうと思うとなかなか割れないそうです。
   しかし、その板の先にある別のものを割ろうと思って手刀を繰り出すと、
   かなり容易に割ることができると聞いたことがあります。
   したがって、この「一歩先の目標」を設定してそこに意識を向けることで、
   より効率的に成果を手にすることができるのです。

いかがでしょうか?
今日は、「戦略のための選択肢を増やす」というテーマでお話ししました。
 
今、あなたが生み出している成果に、今後の選択肢の幅を広げることで、
さらにすばらしい結果をもたらす可能性は十分にあることでしょう。
ぜひ、一つ一つできることを、今この瞬間からはじめていただければ幸いです。

ではまた、次回をお楽しみに。

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2018年02月28日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-12

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
2月は「逃げる」といいますが、年明けから何かと忙しくお過ごしの方が多いことと思います。

あなたのクリニックではどのような広告宣伝の方法を用いていますか。
タウンページと看板しか知らないという方もなかにはいらっしゃるでしょうか。
限られた方法しか知らなければ、それに頼るほかありませんが、より多彩な手法を選択肢として獲得している人は、
手持ちの選択肢の効果を測定し、その中で最も効果的なものに注力することが可能になります。
そうすれば、新規の患者数が変わり、1年単位で業績も各段に変わってしまい、
数年単位で見ると劇的な差異が現れることも珍しくはありません。

医院に限らず戦略的な組織や企業は、必ずといってよいほど、「選択肢を増やす努力」を怠らないものです。
そして、その選択肢から状況に応じて、柔軟性を持って最適な選択を行っているのです。

それでは、選択肢を増やすためにはどのようにすればいいのか?

これには主に、下のような3つの方法と2つの環境があると私は考えています。

 【方法】 
  1) 内部ソースのリフレーミング
  2) 外部ソースの収集
  3) 行動の結果(反応)を観察する
 【環境】
  4) 問題・制限(制約)を科せられる
  5) 常に一歩先の目標を設定する

まず、【方法】についてご説明しましょう。
 1)内部ソースのリフレーミング
 ⇒ 内部ソース、すなわち、「自分自身・自分の医院の資源(強み・弱み)」を
今とは違う別の視点から枠組みを捉え直す(枠組みの再構築:リフレーム)ということです。
光には影があり、影は光が無ければ生まれないように、全ての物事には陰と陽の二面性が存在します。
今、自分自身、または医院の弱みであると考えている部分を、
どのように見方を考えれば(リフレーミングすれば)新たな可能性が見えるかを考えることです。
また、今自分が行おうとしている行動の明確なアウトカムを意識することによって、
感情で形作られた無意識のアウトカムから抜け出すことができます。
それは、選択肢を増やすことにもつながります。

2)外部ソースの収集
⇒ この世の中には、自分以外にさまざまな経験を積んでいる人がたくさんいます。
そして、それらの人から発信される、または発信されずに眠っている貴重な情報がたくさん眠っています。
よくチャンスは目の前にあるいろんなところに転がっているという話を耳にすることがあるかと思いますが、これはまさに外部ソースのことを指しています。
新聞、書籍はもとより、目には直接見えないさまざまな情報ソースに対する価値に気づき、
それを自分の本当に欲するアウトカムのために活かすという視点が、重要な考え方になります。

3)行動の結果(反応)を観察する
⇒ 自分が行った行動の成果(反応)をしっかりと観察し、なぜそのようになったのか、自分自身が意図したものと同じか?
違うのであれば何がどのように違うのかを観察から読み取ることです。
そうすることによって、次に為すべき新たな選択肢が明確に見えてきます。

今日は、選択肢を増やすための3つの方法についてご説明しました。
次回は、それを実践するのに必要な2つの環境についてお話しします。
どうぞお楽しみに。

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