幸せに成長する歯科・医療経営の種と仕掛け~戦略思考と人間心理(感情理解)の実践的融合~

2019年11月1日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-31

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
街路樹の彩や朝夕の涼しさに、秋の深まりを感じます。

さて前回から、
「時間の感覚をコントロールする効果 ~治療に関する理解を促進させるために~」
と題して、「時間」に焦点をあててお話をしています。
今回は、時間の感覚を応用したより効果的な治療の説明について、お話しします。

【2.治療の説明に「時間の感覚」を取り入れる】

実際の患者さんとのコミュニケーションの場面で時間の感覚をどのように応用すれば、
より効果的な治療の説明が可能になるのでしょうか?
いくつか例をあげてみましょう。

[CASE1:提案したい情報を場面ごとに違う媒体を用いて提示する]

時間は、意識の中なら静止画の状態での維持が可能ですが、
現実的には必ず流れています。
患者さんが来院されてから帰られるまでの間にも、沢山の場面が存在し、
それらは一定のプロセスを踏んで繋がっているわけです。
つまり、
「待合室に入り」⇒「診療室で治療を受け」⇒「カウンセリングルームで説明を聞く」
といった流れが存在します。

何かしら患者さんに絶対知って欲しい・理解して欲しいテーマや
おススメしたい手技などがあるのであれば、これら全ての場面で、
形を変えて患者さんに情報を提示していく必要があります。
たとえば、待合室ではポスター、診療室ではディスプレイ、
カウンセリングルームではパンフレットなど…
同じことについてこちらが話しているつもりでも、受け取る患者さんの頭の中では、
常に新しい印象や理解が深まっていきます。
そして伝えたい内容が本当に価値あることであれば、そこから患者さんが自ら
「問い合わせ」や「決断」などという方法で、必ず行動を起こすようになります。 
もちろん、提示する情報そのものが患者さんの反応を引き起こしやすく設計されていれば、
更に反応を引き起こしやすくなります。

[CASE2:治療完成後の理想模型を作成し、それに必要なプロセスを説明する]

歯科・医療の処置というものは、患者さんからすれば非常にゴールが見えにくいもの
でもあります。
それゆえに、必要以上に不安な感情や医療機関への疑心を生みやすいとも言えます。

そこで、例えば、入れ歯・インプラント・ブリッジなど欠損を伴う治療の場合、
マルモから、その患者さんに理想の治療を行った場合のお口の完成形を、
ワックスアップを用いた模型などで制作し、提示するということも効果的です。
これは、「患者さんが治療を終えた未来」を先に見せてあげることで、
そこから、現在に向かって振り返りができるという点に大きな影響力をもたらします。
マルモからまずは現状を把握し、理想模型を通じて未来の自分を知る。
そして「振り返る」ことで、どのようなプロセスを踏んで理想に辿り着くのか、
それまでに生じる課題とは何かを客観的に把握することができ、
その重要性に対する新たな気づきを得ることができるのです。

[CASE3:治療開始毎、または定期的に口腔内データを取得・管理し提示する]

今、あなたの医院に通われている患者さんの中には、数年ぶりに通われるような
再診の患者さんも多いのではないかと思います。

日本では、「悪くなって削って詰める」という流れが残念ながら一般的になっていますが、
そのような患者さんの意識を変えるためには、
これまでの治療にかかってきた経過を示し、どのような段階へ進んでいるかを示すことが、
あまりにも基本的なことですが、非常に大切な対策であるといえます。

「達人プラス」「デンタル・テン」といった患者さんの検査情報管理ソフトなど
を効果的に活用し、「BETWEEN TIME」の情報を積み重ね、
「THROUGH TIME」にして理解を促すことは、
もしもシステムとして確立できていない場合は取り組んでいただきたいと思います。
いつかまた・・・と考えているうちに、時間は経過するものです。

次回は、行動力と時間認識の関連性について、お話しします。
どうぞお楽しみに。