幸せに成長する歯科・医療経営の種と仕掛け~戦略思考と人間心理(感情理解)の実践的融合~

2017年06月30日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-5

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
雨にぬれた紫陽花がきれいな季節になりました。
さて、売上と幸福感が比例しないのはなぜかという話の続きをしましょう。

単純に「売上の向上=幸せ」と考えて行動してしまうと、陥りがちな罠があります。
たとえば製造業などは、現在、派遣切りの問題で波乱を呼んでいますが、
過去を振り返っても同じような栄枯盛衰を繰り返していることをご存じでしょうか?

売上の伸びが見込めると、その伸びに合わせて設備投資・人材増員を実施し、
最大限の売上を獲得するような行動に出る。そして、需要の急激な低迷が訪れると
ふくらんだ設備投資分の返済、仕事のない従業員への給与支払いに窮する。

これは、以前からずっと見てきた真実でした。また今も実際に社会で起こっていることです。
歯科・医療業界であっても製造業であってもなぜこのような状況を繰り返してしまうのか?
優秀な企業・経営者が、歴史に学ぶ姿勢をもたないとは思えません。
ずっと不思議に感じていました。

しかし実際に自分自身が「経営者」になってみると、その理由が分かったような気がします。
それは、「自分と組織との双方を同時に客観視すること」がいかに難しいことか
という点にあると考えています。
コンサルタントの私から出る言葉としては滑稽に感じられるかもしれませんが、
自分自身に対するコンサルタントを欲しいと感じる瞬間があります。
自分のことというのは、意外と自分自身では盲目になってしまう面があるものなのです。

経営者が一番疎かにしてしまいそうな意外な一面。
それは「自分の本当の幸せについて」なのかもしれません。
「自分自身の幸せ」に対して、それが一体なんなのかを具体的に考えることなく、
売上を目標にすることだけに目線がいくと、精神的な充足感を著しく欠くことになり、
人生の質に悪影響を及ぼすことがある。そんな例はこれまでにもいくつもみてきました。

しかし、自分ひとりでは、この「幸せ」についての答えは見えてこないのではないか
と私は思うのです。

改めて、独立を果たして会社を設立するまでの経緯を振り返ってみると、
いかに自分自身が社会の多くの人・物・仕組みに支えられ、生かされてきたか
ということを強く実感しました。

これまで共に歩んできたクライアントの先生方、共にビジネスを築き上げてきたビジネスパートナー、そして家族、数多くの友人、師と呼べる方々など、
これらの人々からの貴重なサポートとアドバイス、そして何よりこれらの人々と築き上げてきた「人間関係」によって、自分自身の幸せが構築されていることを感じるのです。

このメールマガジンを通じて、さまざまな経営者の想いにふれ、
経営者やその周囲の人々から幸せの輪を広げるための気づきを
少しでも多くお伝えできれば、これほどうれしいことはありません。
仕事人・医療人、そして一人の幸せを求める人間として、
価値ある情報を可能な限りお届けすることこそ、私の使命と心得ています。

次号もどうぞお楽しみに。

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2017年06月02日

歯科・医療経営の喜びの種を育てる-4

皆さん、こんにちは。ジョイカレント・河原田喜義です。
前回は、医療機関が経営的に成功するためには、ブランディングと永続性のある組織を作るための「単なる対処療法ではない」経営戦略が必要であるという話をしました。

しかし単に戦略を把握するだけでは、実際にはうまく機能しません。
「戦略」を具現化し、成長させるためには「エネルギー」が必要となるからです。
歯科・医療の業界にとってのエネルギー、それは「人」や「組織」に他なりません。

ある院長先生から、
「スタッフは医院にとってのアキレス腱のようなものだ。
鍛えれば早く走れるようになるが、切れてしまえば動きすらとれなくなる」
と伺ったことがあります。
的確なたとえだと感心させられたことを今でもよく覚えています。

また、業績や収益以外のご相談で一番多いのが、
組織内での人間関係や教育、モチベーションといった「人の課題」です。

私は学生時代から心理学に強い興味を持ち、個人的にも学習を続けてきました。
その経験は、経営コンサルタントとして人を見極め、実行力を高める支援の中で
非常に有用であることを実感しています。

そこで、上述した戦略的視点に、人というエネルギーを最大限に活かすために必要な
「エモーション(感情)・マネージメント」という視点をミックスし、
より実践的に本物の品質・価値が評価され、
経営的にも成功されるコンサルティング体系の実現を目指しています。

また、実際に高い品質をもって成功された先生方も多々いらっしゃいますが、
一つの反省点として感じたことも追記しておきます。
それは、「経営的に成功したものが正しいとは限らない。
また、経営的に成功したものが必ずしも幸せであるとは限らない」ということ。

もちろん、全ての企業を含め、医業においても
適正な活動によって業績を上げることは大切なことです。
しかるべき利益を上げることによって、新たな投資が生まれ、
エンドの患者さんへの医療品質が向上する。
もちろん、そこに携わる方々の生活の質(QOL)が向上することも然りです。

しかし、たとえば歯科医院において年間売上1億円以上を達成している先生方であっても
「常に何かの不安と闘いながら日々の生活を送っているように見える人」
「急激な売上増を実現したものの、拡大志向による急激な固定経費の上昇により
売上減のリスクと常に隣り合わせになってしまっている方」
など、必ずしも売上と幸福感が比例していない方は少なからずおられます。

単純に「売上の向上=幸せ」と考えて行動してはいけないのはなぜでしょうか。
次回はその理由についてお話しします。

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